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ドイツの森の散歩道 

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「国際結婚の介護」を実感し始めたクリスマス

クリスマスのため、義実家に滞在していた26日の朝。
義母が「お腹が痛い、血尿が出る」とベッドルームで唸っていました。

一昨年に義父が他界し、一人暮らしの義母。12月半ばに家で転倒し、大腿骨にヒビがあると判明したのが1週間ほど前。
家の中で歩くのも歩行補助器を使ってソロソロと…という状態で、私たちが到着した23日は、ずいぶんと痩せてすっかり弱気になっており、驚いていたところでした。

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24日の夕食。意外に質素?


義母は、夫に血尿のついた介護用オムツを取り替えてもらうのは抵抗があるらしく「娘を呼んで」と言い張ります。

結局、義妹が到着前に夫がオムツを取り替え、ずっとお世話になっている同じ村の家庭医に連絡。2時間ほどして到着した女医さんが容体をチェックし、病院への紹介状を書いてくれて、地元の大学病院の救急に連絡。

間も無くやってきた隊員の若者二人が、車椅子ごと運べるような担架で義母を2階から下ろしてワゴン車で搬送してくれました。

結局、原因は体が弱っていたために起きた膀胱炎。カテーテルを通し、尿バッグをつけて同日夕方に家に戻りました。
その姿は痛ましいですが、顔色が悪くぐったりしていた起床時に比べ嘘のように意識はしっかりし体も楽になったそうで、お腹が空いたとシュニッツエルをペロリと平らげたのには驚き。

それにしても… 義妹や夫が各所に連絡してくれたお陰でこのような処置ができましたが、私一人で夫をみることになったら…お手上げです。

家庭医や救急隊員とのやりとりも横でずっと聞いていましたが、体の部位の異変の話はまったく理解できませんでした。

それに、こういった緊急時、まずはどこに何を連絡すればいいのかさえおぼつかない。

救急車を呼ぶ? … ってか、呼んでいいの?
いや、クリスマス休暇中だから病院でも待たされるはず。あと1日様子を見てみようか?
家庭医?…往診してくれるんだっけ?
救急医療電話サービスで相談する? いや、説明しきれないし、電話で薬の名前とか言われても聞き取れないよ…

などとグズグズしているうちに手遅れ、なんてことになりかねません。

義母は、体が弱ってからは知り合いを通じて見つけた同じ村のシニアボランティアのような人に家の鍵を預け、通院時の運転や日常の買い物を頼んでいます。
また、義母の甥っ子が外科医、家族同様に親しくしている人の娘さんが婦人科医、と、家族に近しいお医者さんが二人おり、専門分野は違うものの、義妹と義母は彼らにしょっちゅう電話しては病院の何科に行くべきか、とか、処方された薬の副作用を尋ねたりしています。

一方、私はといえば、介護システムもよくわからず、個人的に相談できるコネクションもナシ。

国際結婚って、普通に健康な二人の生活なら別に大したことないんです。
考え方や文化の違いなんて、同じ国の人同士でもあること。
けれど、こういったことを目の当たりにすると。。。そして自分が当事者となって様々な折衝や手配をすることを想像すると… 異国の嫁は本当に無知で無力だと思い知らされます。
今のうちに、こういう状況に遭遇して少し覚悟ができたのはよかったのかもしれません。


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by midori-de | 2018-12-28 18:31 | ドイツ生活